去年、カナダへ来てすぐの頃に上映されていた映画で、すごく気になるのがあった。
その名は、「Team America World Police(チーム・アメリカ ワールド・ポリス)」。 「サンダーバード」を彷彿させる人形を使った映画で、最初に広告を見たときに、「なんじゃこれ?」って思った。名前から、アメリカ人による、アメリカ人のための、アメリカを美化した映画なのかと思っていた。 ところが、ルームメイトがある日家に帰ってくるなり、「お前らチーム・アメリカ観たほうがいいよ。相当おもしろいから!」と言う。それ以来気になって気になって、近くの映画館で上映されていることがわかって、ある晩観に行ってみた。 感想。 アメリカを称賛しているどころか笑いものにしている、といったほうがいいかもしれない。 だって、今のアメリカの政府のやり方をかなり皮肉ってるんだもの。 ん~、ていうか、今の世界情勢全体を笑っちゃってます、っていうか。 争いが絶えないこの世の中、なんてむなしいんだろうなって考えさせられる。 チーム・アメリカがテロリスト達をやっつけるという名目で、世界各地に出動するわけなんだけれど、行く先々で街を破壊、人々の生活を破壊する。「We protect, we care(私達が守ります。私達は気遣います)」って書いてる飛行機に乗って、一般の人たちの家なんかにつっこんだり、乗り付けてぐちゃぐちゃにしたりするわけ。 バックグラウンドには「アメ~~リカ~~! ファ○ク ヤ~!」なんてテーマ曲が流れる。 やることなすこと本当にめちゃくちゃ。 使っている曲も、この映画のためにオリジナルで作られていて、歌詞を聞いていると本当にばかばかしい。 私が一番好きなのはあるシーン(主人公が好きな女の子とケンカ別れする場面)で流れる曲。 「君がいないと寂しいよ~…」みたいな歌詞から始まるんだけどなぜか途中で「君がいない生活は最悪だよ。まるで映画”パール・ハーバー”でのベン・アフレックの演技みたいに最悪さ~」みたいな歌詞になる。そこから「ベン・アフレックは真剣に演劇学校に通ったほうがいい~♪」と続いていく。 意味がわからん。 で、また、この人形がよくできてる。 悪役で北朝鮮の金正日総書記が登場していて、「これ、大丈夫なわけ?」って思ってたら、案の定、北朝鮮大使館がチェコでの上映禁止を求めた、というニュースを聞いた。 やっぱりね。 過激すぎ。 「華氏911」なんか目じゃないかもしれない。 日本では7月公開とのこと。 でも、本当に過激な場面ばっかりなんで、日本では結構カットされたりがあるんじゃないかな、ってちょっと思ってるんだけど。
by pixonthebeach
| 2005-02-10 06:42
| music/movies/tv
|
ファン申請 |
||